同時通訳と逐次通訳、どう使い分ける?―ビジネスの現場で役立つ基本と選び方

通訳者

「どちらにすればいいですか?」—よく頂くご質問

通訳の手配を初めてご依頼されるお客様から、よくいただく質問があります。

「同時通訳と逐次通訳、どちらにすればいいですか?」

実は、この質問に答えるには、会議の目的・参加人数・時間・予算の4つを確認するだけで、ほぼ答えが出ます。この記事では、それぞれの通訳方式の違いと、ビジネスの現場でよくあるシーンに当てはめた具体的な選び方をご紹介します。

逐次通訳:話者と通訳者が「交互に」話す

逐次通訳は、話者が数分(数センテンス)話したあとに止まっていただき、通訳者がその内容を訳出する方式です。

逐次通訳の特徴

  • 特別な機材が不要(通常のマイクとスピーカーで対応可能)
  • 通訳者1名から対応可能
  • 費用は比較的リーズナブル
  • 話者の発言と訳出が交互になるため、同じ内容を伝えるためには約2倍の時間がかかる

逐次通訳が向いているシーン(例)

  • 海外ベンダー・パートナー企業との少人数商談(〜10名程度)
  • 経営幹部同士のトップ会談
  • 技術者同士の仕様確認ミーティング
  • オンラインでの製品デモ・提案説明

少人数で、じっくりと内容を確認しながら進める会議には逐次通訳が適しています。質疑応答が多い場面でも、一問一答のリズムと合いますので、使い勝手がよい方式です。

同時通訳:話者と通訳者が「同時に」話す方式

同時通訳は、話者が話しながら、リアルタイムで通訳者が訳出を行う方式です。参加者はイヤホンで通訳を聞きながら、会議を進めることができます。

同時通訳の特徴

  • 専用のブース・機材(レシーバー・イヤホン)が必要
  • 集中力の維持のため、通訳者は2名1組で交互に担当(約15〜20分目安)
  • 費用は逐次通訳より高くなる(通訳者費用+機材費用)
  • 会議の所要時間に影響しない

同時通訳が向いているシーン(例)

  • 国際カンファレンス/技術セミナー
  • 基調講演/全社向け説明会(多人数向け)
  • ライブデモ/製品発表会
  • 複数言語を同時に使用する多国間会議

時間が限られている、または大人数に向けてメッセージを届ける場面では、同時通訳が力を発揮します。

どちらを選ぶか?4つの判断基準

判断基準逐次通訳同時通訳
参加人数〜10名程度多人数(20名以上)
所要時間への影響約2倍かかるほぼ影響なし
必要機材不要通訳機材(ブース・レシーバー等)必要
費用感通訳費用のみ人件費+機材費 (高くなる)


上記が逐次通訳か同時通訳を選ぶ際の判断基準となります。
迷われる場合には、

  • 「会議時間を延ばせない」→ 同時通訳
  • 「少人数でじっくり話し合いたい」→ 逐次通訳

    を目安にご検討ください。

IT分野の通訳は「専門知識」が品質を左右する

通訳方式の選択と同様に重要なものが、通訳者の専門知識です。

例えば、IT・情報通信の会議では、製品名・ソリューション・技術用語が使用されます。これらに精通していない通訳者が入ると、正確な意味が伝わらず、重要な商談や技術打合せでミスコミュニケーションが起きるリスクがあります。

IT業界では日常的な用語(例:「Kubernetes」「DevOps」「アジャイル開発」「EDR」)についても、通訳者のバックグラウンドにより理解度に大きな差が出ます。

SECは創業以来、IT・情報通信・AI技術分野に特化して通訳サービスを提供してきました。通訳者のアサインにあたっては、通訳としてのスキルはもちろん、担当する会議のテーマ・業種・専門領域への理解を重視しています。同時通訳・逐次通訳のどちらの方式にも対応しており、リモート対応も含めてご相談いただけます。

事前準備の重要性

専門知識のある通訳者でも、こと個別のビジネス・技術案件に関しては事前の準備が必要です。よく、「プロの通訳なのだからその場で臨機応変に訳してもらいたい」といったリクエストを頂くことがあります。通訳者はその道のプロであるがゆえ、事前準備が必要なこと、ご理解ください。
事前情報や資料なしで会議に臨むのは、例えるなら大谷翔平に「目隠ししてホームラン打ってくれ」とお願いするようなものです。会議の場に「第三者」として参加する通訳者は、テーマも文脈も分からないまま訳すことになります。どれほど優秀なプロでも、準備なしでは力を発揮できません。
SECでは、事前段階からお客様と連携し、通訳者が万全の準備で会議に臨める体制を整えています。

まとめ

  • 逐次通訳:少人数・商談・じっくり話し合いたい場面に最適。機材不要で実施しやすい。
  • 同時通訳:大人数・時間を延ばせない・カンファレンス向き。機材と通訳者複数体制が必要。
  • IT等の先端分野では「通訳者の専門知識」が品質を大きく左右する。
  • プロの通訳者でも事前準備が品質を左右する。会議の成功には、事前の情報共有が不可欠。

初めて通訳を手配される場合、適切な方式はどちらかご判断が難しいケースもあります。SECでは、会議の目的・規模・ご予算をお聞きした上で、最適な方式と通訳者をご提案しています。まずはお気軽にご相談ください。

各サービスについての詳細は、お問合せフォームからお気軽にお問い合わせください。

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